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【アート・ギャラリー】銀座なび(銀座ナビ)運営事務局

2020.03.12

世界を驚かせた銘仙の技術とデザイン『いせさきメイセン ーメイセンは二度死ぬー』3月23日(月)まで松屋銀座7階デザインギャラリー1953にて開催中

日本デザインコミッティーでは、第764回デザインギャラリー1953企画展『いせさきメイセン ーメイセンは二度死ぬー』を3月23日(月)まで開催しています。

 
その技法にスポットを当てた銘仙の展示風景。Photo Nacasa & Partners


銘仙は明治から昭和初期にかけて女性を華やかに彩った絹織物の日常着。本展はその代表的な産地である群馬県伊勢崎市で生産された、世界に類をみない高度な技法「併用絣(へいようがすり)」にフォーカスをあてつつ、46点に及ぶ新旧の銘仙コレクションの数々をご覧頂ける貴重な機会です。近年、銘仙は著名なファッションデザイナーに影響を与えるなど海外での評価が高まっており、本展で展示をしている「21世紀銘仙」は、イギリスのヴィクトリア&アルバート博物館(V&A)で開催中の展覧会 Kimono: Kyoto to Catwalk にて同時公開されるものです。今、世界が注目する伊勢崎銘仙の驚くべき技術と斬新なデザインの世界をこの機会にお楽しみください。

 須藤玲子氏がデザインを提供した「21世紀銘仙」
本展で最初に目に入るのは、2016年に奇跡的に復元された併用絣の技法で制作された「21世紀銘仙」の3点です。併用絣とは「経糸(たていと)」と「緯糸(よこいと)」の双方に型紙を用いて糸の状態で染を施し、その糸を織り上げることで複雑な図柄を表現する技法です。その高度さから他の産地が容易に真似をすることが出来なかったこともあり、大正から昭和にかけて伊勢崎のみで制作されていましたが、日本人の洋装化やその複雑さから一度は完全に廃れてしまいます。今回、展示をしている「21世紀銘仙」は、あるときその圧倒的な美しさと独自性を再発見した杉原みち子さん、金井珠代さん(いずれも伊勢崎市在住)が中心となり、職人達と共に3年に及ぶ歳月をかけて奇跡的に復元したものです。復元にあたっては世界的に活躍をするテキスタイルデザイナー須藤玲子氏が、NUNOのメンバーなど有志のデザイナーと共にデザインを提供しました。



復元された「21世紀銘仙」。それぞれ伊勢崎にゆかりのあるモチーフがデザインされている。
須藤玲子《赤いレンガ造り》 Photo Masayuki Hayashi



後藤大樹《時報塔》 Photo Masayuki Hayashi



堤有希《ツツジ》Photo Masayuki Hayashi

 
写真やイラストで読み解く銘仙の技法
銘仙の技法にフォーカスした本展では併用絣以外にも「括り絣(くくりがすり)」「板締め絣(いたじめがすり)」「解し絣(ほぐしがすり)」など技法ごとに銘仙のバリエ−ションを紹介しています。先染めの織物である銘仙では、アシと呼ばれる糸の微妙なズレが醸し出す柔らかい図柄の輪郭線が魅力ですが、展示はそれぞれの技法が持つ豊かな表現力をその特徴とともに伝えています。また会場内には14に及ぶ併用絣の制作工程を紹介する写真やイラスト、刷毛や型紙などの道具類が展示され、職人達の高度な技術とものづくりへの情熱をうかがい知ることが出来ます。



捺染作業により図柄が染められた緯糸と、その作業に使用する牡丹刷毛。この後、織りの工程に進む。
Photo Nacasa & Partners



経糸の捺染作業をとらえた写真。Photo Kosuke Tamura



色の数だけ用意された型紙の位置をあわせながら染めていく。Photo Kosuke Tamura

 
大正・昭和のファストファッション、圧巻の銘仙の世界
昭和初期、銀座の街を行き交う女性の二人にひとりは銘仙を装っていたといわれるほど、空前のブームを引き起こしたという銘仙着物。今回の展示のクライマックスは、壁一面に並ぶ32点に及ぶパネル化された当時の銘仙コレクションです。日本独自の美意識がアール・デコをはじめとする欧米の文化の影響を受けながら独自の世界観に発展した銘仙は、時代の息吹を大胆に取り入れた、いわば当時のファストファッションともいえる存在でした。花鳥風月からモダンアートを思わせる幾何学まで、多彩なデザインの世界が花開いた銘仙から、新しい時代の訪れを謳歌する当時の女性たちの姿を垣間見ることができます。



新旧の銘仙のコーディネート。Photo Nacasa & Partners



32点におよぶパネル化された銘仙コレクションの数々。Photo Nacasa & Partners


今回展示された「21世紀銘仙」のV&Aでの収蔵が決定した矢先、伊勢崎ではその制作に欠かせない数々の道具を雲散するという事態に見舞われ、「併用絣」はその二度目の死を迎えます。復活が未来に委ねられた今、本展を通じて「いせさきメイセン」を生んだ技術と情熱の存在を多くの人に知ってもらうことに大きな意義があると考えています。貴重なコレクションと資料を取り揃えた本展にて、銘仙の驚くべき技術と創造性の世界をご堪能ください。

●展覧会概略
 1.タイトル:第764回デザインギャラリー1953企画展「いせさきメイセン ーメイセンは二度死ぬー」
 2.会期:2020年2月26日(水)〜3月23日(月)最終日午後5時閉場・入場無料
 3.   開催時間:松屋銀座の営業時間に準じる http://www.matsuya.com/m_ginza/info/open.html
 4.会場:松屋銀座7階デザインギャラリー1953
 5.   〒104-8130東京都中央区銀座3-6-1電話03-3567-1211 (大代表)
 6.主催:日本デザインコミッティー http://designcommittee.jp
 7.共催:「いせさき銘仙の日」記念イベント実行委員会
 8.協力:21世紀銘仙プロジェクト(杉原 みち子、金井 珠代) 上毛新聞社 
 9.伊勢崎市図書館 いせさき明治館
10.展覧会担当:須藤玲子

●デザインサロントーク
3月13日(金)に予定をしておりましたデザインサロントークは新型コロナウィルスの感染拡大を避けるため、中止とさせていただきます。ご迷惑をおかけいたしますことをお詫び申し上げます。

●ポッドキャスト
須藤玲子はじめ、展覧会関係者のインタビューをポッドキャストにて配信しています。

詳しくは webへhttp://designcommittee.jp/2020/01/20200226.html

●問合せ先(デザインギャラリー1953展示について) 日本デザインコミッティー事務局
〒104-8130東京都中央区銀座3-6-1松屋北館4F
TEL.03-3561-2572 FAX.03-3561-6038 メール:jdcommit@yb3.so-net.ne.jp
URL: http://designcommittee.jp
担当:土田真理子、平坂志寿子

・・・・・・・・・・・・・
関連企画:「21世紀銘仙」はイギリスのヴィクトリア&アルバート博物館に収蔵され、同館にて開催中の以下の展覧会にて公開されています。
タイトル:Kimono: Kyoto to Catwalk
会期:2020年2月29日(土)〜6月21日(日)
会場:ヴィクトリア&アルバート博物館(ロンドン)
詳しくはwebへhttps://www.vam.ac.uk/



〈参考〉ヴィクトリア&アルバート博物館で開催されている展覧会Kimono Kyoto to Catwalkでの「21世紀銘仙」の展示風景。(写真左)



〈参考〉同展のレセプション。21世紀銘仙プロジェクトで中心的な役割を果たした杉原みち子氏(写真右)と金井珠代氏(写真左)。展覧会の担当キュレーターのアナ・ジャクソン氏(写真中央)と共に。


*以下の展示は新型コロナウィルスの感染拡大を避けるため、中止とさせていただきます。ご迷惑をおかけいたしますことをお詫び申し上げます。
タイトル:これからメイセン ―銘仙の源泉と変遷―
会期:2020年3月24日(火)〜4月5日(日)
会場:スパイラルガーデン(スパイラル1F)





情報発信元 : 「いせさき銘仙の日」記念イベント実行委員会
情報発信日時: 2020年3月12日
プレスリリース資料: 詳細情報
 
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